どうも、現役メガネ屋店員のメガネマンです(^^
メガネ屋で働いているとお客様より様々な声や質問をいただきます
その中には誤った情報を鵜呑みにしていることも少なくありません
その中でも最も多いのが、
メガネってかけてると、目がどんどん悪くなる
結論からいうと、メガネを正しく使用していれば目が悪くなることはありません
むしろ目の健康のためにはメガネをかけた方が良いです
どうして、このような誤った認識が多いのか?
正しいメガネの知識、使い方ついて詳しく解説していきます(^^
こんな人に読んで欲しい
・メガネをかけていると目が悪くなりそう(視力低下)な気がする
・1本の同じメガネを常にかけている
・日常使いのメガネがブルーライトカットだからパソコンやスマホも同じメガネで見る
・メガネ屋や眼科で詳しいヒアリング受けていない(相談が出来ていない)
・視力測定や眼科検診を1年以上していない
・視力低下が不安でわざと見えにくい(弱い)メガネにしている
・視力が1.0以上だからメガネは必要ない
【具体例】私が実際によく受ける相談から分かるメガネの誤った認識5選
例1:学生の頃にメガネ使い始めてから急に視力が低下した
でもさ、学生の頃に黒板の文字が見づらく感じてメガネを使いだしたけど…。かけ始めてから視力がどんどん下がっていったよ?
A男さんのような話は保護者の方や、ご本人の学生時代の体験としてよく話を受けます
実際に多くの方が感じていることですが、これはメガネが原因ではなく『眼軸長が伸びる軸性近視』によるものがほとんどです
簡単にいうと子どもの体は大人に向けて成長をしていきますが、目(眼球)も成長をしていきます
この時に眼球が伸び過ぎてしまうと近視になってしまい、視力が下がります
ちょうどメガネが必要になってくる時期と被るのでこのような誤解が生まれてしまいます。保護者の方もゲームのし過ぎなど安易に注意するのは避けましょう
例2:運転だけメガネを使っていたら、日常生活でもメガネが必要になった
私は大人になってから運転免許の更新でメガネが必要になったの。それから運転の時だけかけていたのだけど、かけ始めて半年くらいでテレビも観づらくなっちゃったの!これ絶対にメガネのせいでしょ!!
B子さんの話は大人になってしばらくしてメガネを“初めて”使い始めた人からよく聞く話です
ある意味ではメガネのせいかもしれません(^^;
というのも、今までは相談者様自身の目の調節力を使って物を見ていました
それが初めてメガネを通して見ることで遠くをしっかりと見ることが出来ました
…よく見えたものが外すと見えない(見えにくい)ようになるのですから、このような考えが生まれてくる場合が多いです
もちろん心配な場合は眼科で診てもらうのが一番ですが、メガネを作る際に視力測定をしてもらた所と同じ眼科やメガネ屋に行くことをおすすめします。メガネの作成前と今の見え方の比較も出来るので、一度確認を(^^
例3:ブルーライトが原因で目が悪くなった
仕事でずっとパソコンとにらめっこするから、ブルーライトをたくさん浴びて目が悪くなってしまった…。ブルーライトカットメガネをかければ安心だろう
ブルーライトやパソコン、スマホでの目の疲れについては過去の記事が参考になります
ブルーライトそのもので視力が低下しているかどうかは現代の研究ではまだ分かっていません(影響なしという意見が多い)
どちらかというと近距離のものを長時間見ることでの目の調節の酷使が原因の場合が多いです
C助さんも仕事でパソコンを長時間見ることでスマホ老眼の症状が出ている可能性もあります
最近はブルーライトカット無料を宣伝したり、過度に不安を煽ったりするお店もあります
そこで本来は運転など遠くを見るために作成したメガネなのに、『ブルーライトを付けたからスマホやパソコンを使うときもかけた方が良い』と思っている人がいらっしゃいます
本来必要のない強さのメガネは目の調節の負担を増やすので、メガネの利用は適切な条件でかけるようにしましょう。またメガネを作る際にしっかり眼科やメガネ屋に説明をしてください
例4:強いメガネは目を悪くするから弱い度数で作る
メガネが強いと目を悪くするって聞いたから運転できるギリギリの視力0.7でメガネを合わせているよ
例3で説明した通り、度が強いと確かに調節など目に負担を与えてしまい、悪影響です
ですが、だからといって闇雲に度数を下げることも良くありません
遠くを目を細めないと見えにくいなどがあれば、それも負担になっているのです
残念ながらメガネ屋の中にも度数を下げれば大丈夫!といった説明をするお店がありますが、必ずしもそれが適切とは限らないので注意してください
D朗さんの場合はおそらく雨降りや、夜間、それから高速道路での運転は見づらく非常に危険なはずです
度数違いのメガネを複数本使い分けたり、遠近両用にするといったことも対策として有効なので信頼のおける眼科やメガネ屋で必ず相談をしましょう
例5:視力1.0だったらメガネは必要ない
俺、裸眼の視力が左右とも2.0なんだ!だからメガネ要らねぇよな??
必ずしも視力が高い=メガネが要らないとはなりません
特に視力が1.5や2.0など高い場合は軽い遠視の場合があります
いわゆる隠れ遠視というもので、視力が高いので気付きにくいのです
繰り返しになりますが、遠くが良く見えるということは近くを見るときに調節の力を大きく使うことになります
目の負担を減らすためにもメガネをかけることをおすすめします
遠視の人は近くが見えにくい老眼の症状に気付きやすいのも特徴です。スマホや本などが見づらくなった気がする場合も一度目の状態を診てもらうことをおすすめします
正しいメガネの使い方、作り方
強過ぎるなとか、弱過ぎるなとかどっちなの~!
メガネは皆さんが思っているよりも万能ではありません
遠くも見えて、近くも見えて、目も疲れなくて…という100点満点のメガネは存在しません
だからこそ、
- 運転用、室内用、手元用など度数の違うメガネ複数本を使い分ける
- 100点は厳しいけど、80点を目指して遠近両用や中近両用メガネを作る
こういった方法が必要になります
10m先の標識が見たい、3m先のテレビが見たい、60cm距離のパソコンの画面、30cm離れたスマホの操作など見たい状況や対象物によって適切な度数、見え方は変わります
とても大切なことですし、案外思っているよりも見え方がシビアなことがあるので測定やメガネを作る際の相談は必ず充分に行いましょう(^^
悩んだら我々メガネ屋に相談してください
価格も手頃になり、作成も即日で作れるお店も増えてきたメガネですが、まだまだ知らないことがあったりします
今回のメガネで目が悪くなるというのも知らないが故の間違った認識です
最近視力測定をしていないという人はぜひ眼科や、メガネ屋にお越しください(^^
メガネは見えるようにするだけでなく、これからの目の健康のためにも役立ちます
不明な点や質問はいつも通りブログやTwitterでお受けしています♪
皆さまがより豊かな視生活をお送り出来ますように…
それではノシ
コメント
うぉおお!!!めちゃくちゃ参考になりました。
>実際に多くの方が感じていることですが、これはメガネが原因ではなく『眼軸長が伸びる軸性近視』によるものがほとんどです
全然しりませんでした。そうなのですね…。
メガネの正しい知識を知ることができて、とても勉強になりました。
素晴らしい記事を書いてくださり、ありがとうございます。
ナポリタン寿司さん、いつもありがとうございます(^^
目は非常にデリケートで大切な身体の部分ですが、学校などで詳しく教わることもないですから知らないことだらけですよね(^^;
私もメガネ屋に勤めていなければ知らなかったであろうことがたくさんあります
ブログを通して少しでも皆さんのお役に立てれば嬉しいです♪
こちらこそ読んで下さり本当にありがとうございました><